「また腰が痛い…」
そんな朝を何度迎えたでしょうか。
実は、以前の私もその一人でした。起き上がるたびにズキッとする違和感。いつの間にか“痛みと付き合う日常”に慣れてしまっていました。
でも、少しずつ生活習慣を見直す中で気づいたんです。腰痛は“体のサイン”だということに。
ここでは、腰の不調を抱えがちな人が、明日からでも取り入れられる腰痛予防のヒントを10個ご紹介します。
☘️腰痛改善運動 マッケンジー体操を紹介した動画 YouTube です。是非腰痛体操の参考にしてください。↓

姿勢は、腰にかかる負担を左右する最大のポイント。
1|姿勢の“クセ”を見直す
スマホに夢中になって前屈みの時間が増えると、知らず知らずのうちに腰にストレスがかかります。
コツは、「骨盤を立てる」意識。背中を反るのではなく、腰の真ん中がニュートラルに近い状態をキープする感覚です。座っているときは、膝と股関節の角度を90度にし、足裏を床にきちんとつけておくと安定します。
私は「お腹の奥に1本の芯を通す」イメージで整えるようにしています。

2|朝と夜に軽くストレッチ
起きたばかりの身体は、筋肉がこわばりがち。
夜の睡眠中、動きがない分だけ、関節や筋が縮こまっていることもあります。
朝は、仰向けで片膝を抱えるストレッチが効果的。夜は、四つん這いで背中を丸めたり反らしたりする動き(通称:キャット&カウ)で、背骨周辺をやわらかく整えておきましょう。
ポイントは「痛くない範囲で」「呼吸を止めないこと」。この2つだけ守れば、たった5分のストレッチでも心地よい変化を感じられるはずです。
3|歩く習慣を増やす
腰を支える筋肉は、意外と“日常の歩き”の中で鍛えられます。
だからこそ、あえてジムに行かずに、まずは1日20分程度のウォーキングから。
歩幅を大きく取らず、膝に優しい平坦な道を選んで歩くだけで、腰のまわりがしっかりと安定してきます。
私は散歩ついでに少しだけ遠回りするのを習慣にしています。気分転換にもなり、一石二鳥です。
4|インナーマッスルを意識する
腰を外から支える“アウター”の筋肉だけでなく、身体の奥でバランスを取る“インナー”の筋肉も大切です。
プランクや、膝立ちでの骨盤前後運動、あるいは椅子に座ってお腹を引っ込めたまま深呼吸するだけでも、内側の筋肉に刺激が入ります。
目に見えない部分だからこそ、習慣的に意識することで違いが出てきます。

🔶【おすすめのプランクとは?】
「プランク」は、体をまっすぐに一直線にキープする姿勢を数十秒~数分間保つことで、体幹(お腹、背中、腰回りの筋肉)を中心に鍛えるトレーニングです。
特に腹横筋(ふくおうきん)や腹直筋、脊柱起立筋、臀部、肩などの筋肉を同時に刺激できます。
🔶【基本のやり方(フロントプランク)】
- うつ伏せになり、前腕(ひじから手首)を床につける
- 足は肩幅に開き、つま先を立てる
- お尻を上げすぎず、背中を反らさず、頭からかかとまで一直線にキープ
- 視線は下へ。首をすくめず自然な姿勢で
- そのまま20〜30秒キープ(慣れてきたら60秒以上もOK)
🔶【プランクで意識するポイント】
- お腹にグッと力を入れる(腹圧)
- 腰が反らないように注意
- 肩や首に力が入りすぎないように
- 呼吸は止めず、ゆっくり自然に行う
🔶【プランクの効果】
✅ 体幹(インナーマッスル)の強化
✅ 姿勢の改善(猫背・反り腰の予防)
✅ 腰痛の予防や改善
✅ 基礎代謝アップ → 脂肪燃焼に効果
✅ 運動能力・バランス感覚の向上
🔶【プランクの種類(応用編)】
- サイドプランク:横向きで体を支え、脇腹の筋肉(腹斜筋)に効く
- プランク・ニーイン:プランクの状態で膝を胸に引き寄せる(腹筋強化)
- プランク・レッグリフト:脚を交互に上げる(お尻と体幹に効果的)
- プランク・ショルダータップ:片手で反対の肩をタッチ(バランス力向上)
🔶【初心者へのアドバイス】
- 最初は「10秒×3セット」からでもOK!
- できる時間を少しずつ延ばすことが大切
- フォームが崩れるくらいなら、短時間でも正しい姿勢を意識
🔶【注意点】
- 腰痛持ちの方は無理せず、痛みが出たら中止
- 肩こり・首こりがある人は、フォームに注意
- 食後すぐや体調不良時は避けましょう
プランクは、一見地味ですが「静かな筋トレ王者」と言える運動です。短時間でも毎日コツコツ続ければ、引き締まった体幹、美しい姿勢、そして疲れにくい体が手に入ります。特に中高年や運動不足の方にもおすすめです。
5|体を冷やさない
寒い季節になると、腰痛が悪化するという人も少なくありません。
これは、冷えによって血流が悪くなり、筋肉が固まりやすくなるからです。
腰まわりを温かい服装で守るだけでなく、入浴をシャワーだけで済ませないことも大切です。
私は冬場には必ず湯たんぽを使っていますが、これだけで朝の腰の重さがだいぶ違います。
6|座りっぱなしを避ける
リモートワークが増えたことで、長時間イスに座る生活が増えました。
ですが、座りっぱなしは腰への負荷がかかり続ける姿勢でもあります。
1時間に1回は立ち上がって、軽く足踏みするだけでも血流が変わります。
私自身もタイマーをセットして、60分ごとに体を動かす習慣をつけました。地味ですが、腰へのダメージを抑える確かな方法です。

7|筋トレのやり方を間違えない
スクワットや腹筋運動は腰痛予防に良いと言われますが、やり方を間違えると逆効果です。
とくに、勢いをつけて動いたり、呼吸を止めて行ったりすると、腰に過剰な負荷がかかります。
“正しいフォーム”は自己流ではなかなか難しいので、最初は動画などでチェックするか、信頼できるトレーナーに見てもらうと安心です。
8|寝具を見直してみる
意外と見落とされがちなのが、寝ているときの姿勢。
柔らかすぎるマットレスや、高すぎる枕は、腰の不自然な反りを作りやすくなります。
私も以前、寝起きに腰が重かったのですが、硬めのマットレスに替えたところ、朝の違和感が軽くなりました。
身体に合った寝具は、“静かなリカバリー”の質を高める要素です。

9|呼吸を浅くしない
呼吸が浅いと、無意識のうちに身体が前のめりになります。
それが日々の姿勢に影響し、腰にじわじわと負担をかけてしまいます。
腹式呼吸で、鼻から深く吸ってお腹を膨らまし、口でゆっくり吐きながらお腹をへこます。この繰り返しが、体幹と姿勢の安定に自然に関わってきます。
私は起床後と寝る前に3分間だけ、腹式呼吸を意識しています。これが1日のスタートと終わりのリセットになっています。

10|“やらない日”を作る
体に良さそうなことを全部詰め込もうとして、疲れて続かなくなる人、案外多いです。
腰痛予防も“頑張りすぎない”ことが意外と大事。
「あ、今日は何もしない日」と決めることが、明日また始める元気になります。
自分を追い込まないことも、長く体を守るうえではとても意味のある選択です。

最後に
腰痛の予防に必要なのは、特別なことではありません。
日々の生活の中で「少し気をつける」「少しだけ動かす」「少しだけ見直す」
その積み重ねが、未来の自分を支える基盤になります。
あなたの腰が、明日も元気でいられるように。
できることから、ひとつずつ試してみてください。
新潟市中央区長潟3-2-2 たかやま接骨院 高山 慶市