〜現場で見えてきた「食べ方」のコツ〜
■「タンパク質、ちゃんと足りてますか?」
「最近、体が重くて疲れが取れない」
「筋トレしてるのに、筋肉がつかない」
そう感じている人、意外と多いんです。
接骨院でも「毎日納豆食べてるんですけど…筋肉、増えません」と相談されることがよくあります。
答えはシンプル。
「食べている量」と「タイミング」が合っていないんです。
私自身、現役時代のアスレチックトレーナーとしても、タンパク質の摂り方で選手のパフォーマンスがまるで変わるのを何度も見てきました。
筋肉を強く、しなやかに育てるには、“どれくらい・いつ・どう摂るか”が勝負なんです。
■1. タンパク質は「体をつくる主役」
筋肉・骨・皮膚・髪の毛、すべての材料になるのがタンパク質。
体の約15〜20%がタンパク質でできています。
例えば、スポーツ後の中高生。
「おにぎりだけで済ませてます」という子が多いのですが、
筋肉が“修復”されるタイミングでタンパク質が足りないと、
せっかくのトレーニング効果が半減してしまいます。
高齢者も同じです。
寝たきり防止の鍵は、筋力維持。
でも年齢を重ねると、同じ量を食べても体に吸収されにくくなります。
これは「サルコペニア(加齢性筋肉減少症)」の一因にもなるため、
意識的にタンパク質を補うことが必要です。
■2. 1日にどれくらい摂ればいいの?
厚生労働省の「日本人の食事摂取基準(2025年版)」では、
成人の1日の推奨量は以下の通りです。
- 男性:60g前後
- 女性:50g前後
とはいえ、筋肉を強くしたい人やスポーツをしている人は、
体重1kgあたり1.2〜1.6gを目安にするといいでしょう。
たとえば、体重60kgの人なら、
→ 72〜96g/日 が目標です。
「そんなに!?」と思う方もいるでしょう。
でも、これは1食でどかっと食べる必要はありません。
朝・昼・晩に分けて、こまめに摂るのがポイントです。
■3. タンパク質は“タイミング”が命
高校野球部のトレーニング指導をしていた頃、
「練習後30分以内に食べる」ことを徹底させていました。
これは筋肉の修復に必要なアミノ酸が最も吸収されやすい「ゴールデンタイム」と呼ばれる時間だからです。
ただ、毎回プロテインを持ち歩くのは現実的ではありません。
そこで部員たちには、「しゃけおにぎり」「ツナサンド」「ゆで卵」「サラダチキン」など、
コンビニで簡単に買えるタンパク質補給メニューをすすめていました。
しゃけおにぎりは炭水化物とタンパク質を同時に摂れる万能タイプ。
ツナサンドは魚のタンパク質とパンの糖質でバランスがよく、
ゆで卵はアミノ酸スコア100の優等生。
そしてサラダチキンは脂肪が少なく、しっとりしていて食べやすく、
タンパク質量も約25g/1袋と、筋肉を育てるには心強い味方です。
最初は「練習後に食べるなんてムリっす!」と言っていた生徒たちも、
3週間ほど続けるうちに「翌日の疲れが全然違う」「体が軽い」と口をそろえるようになりました。ベースランニングのスプリントのタイムが平均0.2秒縮まったんです。
筋肉は“練習中”ではなく、“練習後”に育つ。
そのことを、彼ら自身の体が証明してくれたんです。
タンパク質は“量”よりも“タイミング”。
まるで花に水をやるように、体にも“最適なタイミング”があるんです。
■4. 食事から摂る? サプリで補う?
理想は「食事から」。
なぜなら、タンパク質はビタミンB群や鉄分と一緒に摂ることで、
筋肉の合成がスムーズになるからです。
代表的なタンパク質源:
- 鶏むね肉(100gあたり約23g)
- 卵(1個 約6〜7g)
- 納豆(1パック 約8g)
- ヨーグルト(100g 約4g)
- 鮭・サバなどの魚類(100gあたり約20g)
プロテインパウダーは、
「食事だけでは足りない部分を補う」ための道具。
高校のバスケット部でも、
練習直後に牛乳で割ったプロテインを渡すようにしてから、
肩や太ももの筋肉の付き方が明らかに変わりました。
ただし、プロテインだけで栄養を完結させないこと。
タンパク質を“単独で”摂るより、
ご飯や果物などの炭水化物と一緒に摂るほうが、
筋肉の材料として有効に使われます。
■5. 私の接骨院で起きた「小さな奇跡」
60代の女性患者さん。
「筋トレしてるのに筋肉が増えない」と悩んでいました。
食事を聞いてみると、朝はパンとコーヒーだけ。
昼はうどん、夜はおかゆ。
「タンパク質が少なすぎますね」と伝え、
朝にゆで卵1個+ヨーグルト、
昼に豆腐か納豆を足してもらいました。
2か月後、握力が2kgアップ。
階段を上るスピードも上がり、
「最近、孫と公園で走れるようになった」と笑顔を見せてくれました。
筋肉は裏切りません。
年齢に関係なく、“正しい栄養と刺激”を与えれば、必ず応えてくれます。
■6. タンパク質摂取のコツ3つ
1️⃣ 1食あたり20〜30gを意識する
→ 例:朝・納豆+卵、昼・魚か鶏肉、夜・豆腐+肉料理
2️⃣ 炭水化物と一緒に摂る
→ ご飯や果物と組み合わせると吸収効率がアップ。
3️⃣ 寝る前の“補給”も大切
→ 夜寝ている間にも筋肉は修復されます。
牛乳やヨーグルトを少し摂るだけでも◎
■7. 「筋肉の貯金」は健康寿命のカギ
筋肉は、体の“第二の臓器”とも言われます。
動かす・支える・温める・守る。
どんな場面でも、筋肉はあなたを支えています。
ただ、筋肉は“使わなければ減る”し、“食べなければ育たない”。
だからこそ、日々の食事でタンパク質を意識することが、
10年後の自分を守る最大の投資なんです。
■まとめ
筋肉を強くする秘訣は、
「毎日、こまめに、食事から」。
頑張って運動しても、材料がなければ家は建たない。
それと同じで、筋肉も“材料=タンパク質”がなければ育ちません。
たまご1個、納豆1パック、ヨーグルト1杯。
その小さな積み重ねが、あなたの未来の「歩く力」を守ります。
新潟市中央区長潟3-2-2 たかやま接骨院 高山 慶市
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