内臓脂肪を落とすリアルな食事法と食品リスト【実践体験つき】
なぜ「内臓脂肪」はこんなに落ちにくいのか?
「体重は変わらないのに、お腹まわりだけやたら出てる…」
「ズボンがきつくなった」「健康診断で『要注意』と言われた」──
これ、まさに内臓脂肪が溜まってきたサインです。
私自身、50歳を過ぎたあたりからでしょうか。「あれ?体重はそんなに増えてないのに、ズボンのウエストがきつい…」と感じるようになりました。特にお腹まわりが目立ちはじめて、鏡を見るたびにモヤッとするんですよね。
当時は、接骨院の仕事に追われて帰宅も遅く、夕食は妻が用意してくれたおかずを「とりあえず急いで流し込む」ような日が続いていました。野菜よりもご飯をがっついてしまい、満腹のまま寝てしまう。そんな毎日を繰り返していたんです。アルコールは飲まない分、「食べすぎ」でお腹に来ていたのかもしれません。
そんなある日、トレーナーとしてバスケット部の練習に帯同していたときのことです。
いつものように選手のアップに付き添って、私も軽く一緒に走ったんですが──10分も経たないうちに、息が妙に上がる。足取りも重く、呼吸が浅い。以前はこんなことなかったのに…。
そのとき、ふと気づいたんです。
「あれ…体はそんなに太ってないのに、なんか動きづらい」
汗をかく感覚も鈍いし、服の中でお腹まわりだけが妙に暑い。鏡で自分のお腹を横から見たとき、シャツの裾がピタッと腹に張り付いているのを見て、思わず目をそらしました。
体重計の数字よりも、こうした“動きの感覚”こそが本当のサインだったんですよね。
このままじゃマズい、と腹をくくって、ようやく私は内臓脂肪と正面から向き合うことにしたのです。
内臓脂肪が増える3大パターン
まず大前提として、内臓脂肪は「皮下脂肪」よりも増減が早い性質を持っています。つまり、「付きやすいけど、落ちやすい」。
では、なぜ増えるのか?
私が現場や往診でよく見かける典型的なケースはこの3つ。
① 炭水化物・糖質過多の食生活
白米大盛り、パンとパスタのコンボ、夜のスイーツタイム…。
血糖値の乱高下は、脂肪蓄積の最短ルートです。
② タンパク質・食物繊維不足
筋肉の材料もない、腸の動きも悪い、結果的に脂肪が燃えにくい体に。
③ 飲酒+夜食の習慣化
ビール+おつまみ+深夜のカップラーメン。はい、王道ですね。
アルコールの代謝が優先され、脂肪の分解は完全にストップします。

体験談:「内臓脂肪を減らしたい」と相談された患者さんのケース
60代男性、デスクワーク中心の会社員。
定期的に全身整体で通院されていた方ですが、あるとき健康診断の結果票を手にして、「先生、これマズいっすよね?」とポツリ。
中性脂肪・LDLコレステロール・内臓脂肪面積──すべて高値。
そこで一緒にやったのが、食生活の“地味な見直し”でした。
「おかずファースト」「夜9時以降は食べない」「週2回のノンアルデー」。
たったそれだけ?と思うかもしれませんが、3ヶ月でお腹周りが5cm減、血液検査も改善。
「最近、ズボンが勝手に落ちてくる」と笑っていたのが印象的でした。
内臓脂肪を減らすための“食事の鉄則”
ここからは、私自身も実践している具体的な食事法をご紹介します。
①「野菜・汁物から食べる」を習慣に
これ、正直バカにしてました。でもやってみると効果絶大。
血糖値の上昇が穏やかになり、満腹感も早く得られるんです。
私の場合、キャベツの千切り+味噌汁のセットが定番です。
② 白米 → 雑穀・オートミールに少しずつシフト
いきなり玄米100%にすると、家族が暴れます(笑)
なので、白米7割+もち麦3割からスタート。
さらに朝食はオートミール粥に変更。腹持ちがよく、間食も激減しました。
③ 揚げ物を“週1の楽しみ”に変える
以前は「今日は疲れたし唐揚げ弁当」→週3回。
今は“金曜夜限定”にしたことで、むしろ楽しみが増えました。
油の摂りすぎは、中性脂肪と内臓脂肪の大きな要因になります。
④ 味付けは“甘辛”から“さっぱり”へ
照り焼き、すき焼き、みりんたっぷりの煮物…。
甘みが強いほど、血糖値の急上昇につながります。
最近のお気に入りは、「塩麹+レモン」の鶏むねグリル。やさしい味でも満足感はちゃんとある。

私が選ぶ「内臓脂肪を減らす食品リスト」
患者さんにもよく聞かれるので、実際に私が常備している食品をリスト化しました。
食品名 | 理由 |
納豆 | 腸内環境改善+たんぱく質補給 |
鯖缶(水煮) | オメガ3脂肪酸で脂肪燃焼サポート |
ギリシャヨーグルト | 高たんぱく&腹持ち◎ |
ゆで卵 | おやつ代わりにもなる万能食品 |
ブロッコリー | 食物繊維&抗酸化作用 |
オートミール | 血糖値の安定+噛む回数UP |
キムチ・ぬか漬け | 発酵食品で腸から痩せ体質へ |
黒豆・大豆製品 | 食物繊維・イソフラボン補給 |
味噌汁(具だくさん) | 1杯で栄養と満腹感を両立 |
高齢者にも伝えたい「内臓脂肪ケア」の大切さ
高齢者スポーツ教室で運動指導をしていた70代の女性から、「内臓脂肪って年をとると増えるもんでしょ?」と聞かれたことがあります。
確かに年齢とともに代謝は落ちます。でも、“変えられる生活”はある。
その方には「買い物帰りにひとバス停分歩く」「夕飯は炭水化物を控える」を提案。2ヶ月後には「体がになったのよ!」と笑顔で報告してくれました。
体重や見た目だけでなく、“内臓のコンディション”を整えることで、睡眠、血圧、疲れやすさ──あらゆる面が変わってきます。
終わりに:続ける秘訣は「厳しさゼロ」「工夫100%」
内臓脂肪と向き合う食事法、決して我慢の連続ではありません。
私も、「今日はうっかりお菓子食べすぎたな〜」なんて日もあります。でも大事なのは、“戻せる習慣”があること。偏りすぎない、気負いすぎない。そんな「調整力」が、内臓脂肪をじわじわ減らすカギになるのだと思います。
新潟市中央区長潟3-2-2 たかやま接骨院 高山 慶市